島旅
番組詳細
60分番組 全20話
ジャンル:趣味 教養
日本は島国。
日本の本州、北海道、九州、四国、全てが大きな島である。そして、その周辺には無数の島があり、全部で6847にのぼると言われています。その内、人が住んでいる島が423。番組で取り上げるのは、この423の中から選んだものです。それら島々に生きる人々の歴史と伝統に支えられた今の生活ぶりを紹介します。
島に生きる人々の生活を通して、人間の豊かさとは何か、本当の幸せとは何なのか、など人間としての原点を見つめなおすきっかけ、良き「日本再発見」の旅をお届けします。
#1波照間島(沖縄)
日本最南端の島。自給自足の生活が行われており、小さな国といった感じである。その一例は他の島からの”輸入”や風力での自家発電・地下水を濾過して水道水にしているetc…。そういった人々の生活ぶりに注目する。海は勿論、島内の様子もさとうきび畑や放牧サンゴの石垣の家並みなど美しい様子を垣間見る事が出来る。伝説なども多く残っており初回にふさわしい島である。
#2久賀島(長崎)
長崎県沖に浮かぶ島。キリスト教の弾圧が起こった島として有名であり、現在も沢山の教会が並ぶ。農業が栄んで海際に田んぼがある。高麗伝説が残り久賀島の沖合には高麗曽根と 呼ばれる浅瀬があり、猟師さんたちの間ではそこが沈んだ高麗島の一部であると語り伝えられている。
#3子宝島(鹿児島)
宝島の北東約1.5Kmにあり、隆起サンゴ礁で出来た周囲3kmの小さな島。島に入ればアダンやガジュマルが繁り道路脇にはハイビスカスが咲く。ウネガミ、オオブチ、モガイと言った立神の奇岩がそびえ立ち、平家の落人が隠れ住んでいたという洞窟がここにもある。海辺に露天温泉もあり、サンゴ礁の割れ目から湯が噴き出している、珍しい島だ。
#4岡村島(愛媛)
愛媛県最北西端、芸予諸島のほぼ中央に位置する島。古くから斉難の交通の要衝にあたり、古くは平安時代から空海などが立ち寄っている。元文5年に島の南端の観音崎に灯明台が 置かれている。明治の中頃から柑橘栽培が始まり、大正期にミカンの島として名を知られるようになった。近年蝶の島として有名である。
#5青ヶ島(東京)
大噴火で現在の形が形成されただけに、島はカルデラ地形となっている。島内にはいくつも噴気孔があり、島民はサウナを作ってしまった。また、連絡船で物資が運び込まれてくる 為、入港の日は島が活気付く。今世紀に入り島はベビーブームが起こっている。
#6飛島(長崎)
松浦市今福港の北方約5kmに位置する島。火山岩が覆う地質。寛政年間頃から石炭の採掘がはじまり昭和14年に探鉱が開発された。島も栄え、人口も2000人を数えたが、昭 和44年に閉山し、現在は80人位にまで激減している。まき漁や一本釣りなどの漁業を主体とする島である。
#7天売島(北海道)
100万羽を越える海鳥が飛来する島。絶滅の危機に瀕しているオロロン鳥も見る事が出来る。ウニ漁が一年で6月中旬~9月中旬の間の10日間で1日に3時間だけ許されている。 金具でウニを挟んで取る伝統の漁法が守られている。
#8鵜来島(高知)
子供が一人も居ない。車が一台もない島。急傾斜の地形に集落が密集している為、石段を島民はいたって健康。四国最西端の夕日は美しい。
#9舳倉島(石川)
夏限定で輪島市から移住してくる島。ここでは400年の伝統を持つ海女漁が行われ、アワビが収穫されている。女性が一家の大黒柱として奉られている。
#10鳩間島(沖縄)
西表島の北5km竹富島の最北に位置する島。人口は昭和24年に650人のピークに達したがその後激減している。昭和から大正にかけて、カツオ漁が盛んだった。現在は海人草、ツノマタ、シヤユガイの繁殖が営まれている。島の里親が島外から小・中学生を受け入れている。
#11見島(山口)
萩市の北西45kmの日本海に浮かぶ島。昔から大陸との交易の中心地、また防人の島としてあり、数々の史跡と観光資源に恵まれている。島では農漁業共に盛んで、農業は主に米、葉タバコ、 漁業は一本釣り、素もぐり漁が営まれる。見島の近くに八里ヶ瀬という日本海有数の天然魚礁があり、クロマグロやタイの宝庫として有名。島の水田は「見島八町八反」といわれている。平成15年には市のスキューバーダイビング施設が開設され、新しい島作りに期待がかかっている。
#12白石島(岡山) 岡山県から16km、笠岡諸島の中では近い島。花崗岩の地肌 が遠くから白い雪をかぶった様に見えることから白石島とよばれるようになった。江戸時代には内海の沿岸航路の中継地として栄えた。優雅で美しい盆踊り「白石踊り」は国の無形重要文化財に指定されている、一つの音頭に合わせて十種類の違った踊りを一つの輪になって同時に踊る珍しいもの。
#13寒風沢島(宮城)
浦戸諸島で一番大きな島。海岸線が複雑に入り組み、なだらかな丘陵に覆われている。島の南側を中心に水田が拓かれている。そこには数々の歴史が語り継がれている。江戸時代には伊達藩の江戸廻米の港として栄え幕末には日本で初めての西洋型軍艦「開成丸」が建造されている。当時の港の繁栄を今に伝える地蔵、文化財などが数多く見られる。島の自然と史跡をめぐるハイキングも盛んだ。
#14御蔵島(東京)
東京の南200kmの三宅島から更に18km南の太平洋上に位置する。ほぼ円形の島。周囲は高さ100m~480kmに及ぶ断崖に囲まれおわんのような形をしている。島内は全てが山で、 原生林で覆われている。山から八方に流れる水量豊富な河川は水力発電に利用され、又、商品化されているツゲクワ材を利用したアクセサリーと共に島おこしに一役買っている。近年イル カウオッチングの島として脚光を浴びている。
#15小値賀島 平戸諸島(長崎)
佐世保市から90kmの西海上、五島列島の北部に位置する。小値賀諸島は大小17の島からなり、ほとんどの島が火山の噴火によって出来た火山諸島。美しい海岸線を含め 全島が西海国立公園の指定を受けている。大小20程の臼上火山(ホマーテ)のある島。遣唐使の寄港地だった歴史もあり、捕鯨で栄えた時期もある。アワビ海士漁の伝説も ある。
#16加計呂麻島(鹿児島)
奄美大島の南部、瀬戸内町の南に横たわる大島海峡を挟んで奄美大島と向かい合っている山の多い島。総面積の95%が林野で占められている。平家伝承の民俗芸能といわ れる「諸鈍シャバ」は国の重要無形文化財。太平洋戦争末期には特攻水雷艇「震洋」の基地が置かれていた。
#17知夫里島(島根)
日本海上隠岐の最南端にある島。周囲27kmの島。標高325mのアカハゲ山には5月初旬、野大根の花が咲き乱れ、周囲は牧草地で牛馬がのんびりと草を食べている伝統 豊かな島。室町時代の面影を伝える狂言小唄系統と見られる「皆一踊り」が今日迄踊り継がれているのは全国でここだけ。素朴と人情豊かさが未だに味わえる豊かな漁村のた たずまいがある。
#18防勢島(兵庫)
家島群島の南西1.5kmにある天然の好漁場に恵まれ漁業が盛んだ。漁業組合の方針もあって、若い後継者が沢山Uターンして来ている。集落内は家が密集しているが、これが又島の魅力になっている。11月秋祭りは島人が熱く燃え、この祭りを通じてこの島の独特な人のつながりが見 える。
#19答志島(三重)
鳥羽港の北東約1.4kmに有る。鳥羽城主九鬼義孝が関ヶ原の戦いに敗れ、この島で自刀した。首塚と胴塚があり歴史的にも名高い伊勢エビは近海の名産。タイやハマチの養殖が盛ん。柿ノ本人麻呂が詠んだ碑が建つ美しい浜辺がある。集落内は迷路の様に狭く入り組んでいる。
#20沖島(滋賀)
琵琶湖の東岸、近江八幡市の沖合2kmに浮かび、湖沼にある島の中では唯一の有人島。保元平治の乱に敗れた近江源氏の落ち武者が住み着いたといわれ、後に織田信長に加 勢したことから琵琶湖の一里四方を専用漁場として与えられ、漁業の島として栄えた。江戸時代には石材の切り出しも盛んに行われた。今でも大半の住民が漁を営んでいる。